これからの「超長寿化・AI社会」で必要とされる能力一覧

超長寿化し、AIが発達したこれからの社会で生きていくのに必要とされる能力を紹介します。

様々な人が様々な能力を「これからは大切だ!」と提唱されていますが、本記事では私が考える、これからの時代に必要とされる能力について紹介します。

「7種類の能力」×「3カテゴリー」の合計21個の能力を紹介します。

ちょっと多いように感じますが、論理的に組み立てられています。

本記事では、その導出の流れを丁寧に説明します。

突然見せられても訳が分からないとは思いますが、まずはじめに全能力図をお見せします。

左上の「自己肯定感」から右下の「タイムマネジメント能力」までの21個が、この先必要とされる能力です。

これを突然見せられてもコンフューズするだけなので、これからひとつずつ丁寧に説明していきます。

この先必要な能力をMECEで考える①

「これからの時代に必要な能力」を、可能な限りMECE(もれとダブりのない状態)になるように考えてみます。

まず大枠を考えてます。

この先必要な能力一覧という四角形を考えます。

この能力一覧を、分かりやすく分割する切り口(軸の作り方)を考えます。

例えば、ダニエル・ゴールマン教授の考え方で分割すれば、「IQ:知能」、「EQ:マインド」、「SQ:社会性」と分割することができます。

他にも、論語に従えば、「仁」、「義」、「礼」、「智」、「信」と分割することもできます。

宮本武蔵で考えれば、「心」、「技」、「体」と分割することもできます。

政府が提唱する社会人基礎力であれば、「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つに分割することができます。

いろいろな分割の仕方があるなかで、「マインド」、「知識(ナレッジ)」、「スキル」というわけ方が、使いやすいので私は気に入っています。

そこでこの3つで分割します。

「マインド」は精神面・考え方です。

「知識(ナレッジ)」は知識です。

「スキル」は技術を意味します。

能力一覧をこの3つに分けた後に、さらに1本の横線を入れて分割します。

それは、「昔から人間と人間社会にとって普遍的に大切とされてきた能力」と、「AIが発達したインダストリー4.0の世界とこれからの超長寿化社会で特に必要とされる能力」という時間軸での2分割です。

これを導入すると、求められる能力は以下のように分けられます。

以上により、6つの能力の分割することができました。

なお私は、上側の3つ、「普遍的なマインド、知識、スキル」のことを「教養」と呼んでいます。

「普遍的なマインド、知識、スキル」は、論語や聖書、その他古典、教養書と呼ばれる書籍で語り継がれてきた、「時代が変わっても変化しない人間と人間社会の本質」と考えることができ、これを「教養」と呼ぶのがふさわしいと考えています。

次にこの6つの能力にさらに軸を加えて、細分化していきます。

この先必要な能力をMECEで考える②

6つに分けた能力をさらに、細分化していきます。

まずは普遍的な部分を細分化します。

普遍的な部分を細分化するにあたっては、人間が生きる源である「欲求」というものを採用します。

心理学で欲求説といえば、「マズローの欲求5段階説」が有名です。

この説は

①生理的欲求:生きていくための本能的な欲求(食べたい、飲みたい、寝たいなど)

②安全欲求:安全・安心な暮らしがしたい(雨風をしのぐ家・健康など)

③社会的欲求(帰属欲求):集団に属したり、仲間が欲しい

④尊厳欲求(承認欲求):他者から認められたい、尊敬されたい

⑤自己実現欲求:自分の能力を引き出し創造的活動がしたい

という5段階で人間の欲求はできているという説明です。

このほかにも欲求説といえば、X理論・Y理論や二要因理論など、様々にあります。

ですが、私は、選択理論心理学(Choice Theory)の「5つの基本的欲求説」を採用することとします。

これはマズローの欲求説の亜種のようなものです。

選択理論心理学では欲求を次の5つに分類します。

①生存:衣食住の肉体的生存と、存在価値を認められるという精神的生存に関する欲求

②愛・所属:愛し、愛されたい、他人とよりよい集団を構築したいという欲求

③力:自分の能力を発揮し、成果を生み出したり、他人に貢献したいという欲求

④自由:他者や環境から束縛・制限されることなく、好きなことをしたいという欲求

⑤楽しみ:自分が楽しいと思えることをしたいという欲求

です。

この「5つの基本的欲求」を採用した理由は、この理論が一番使いやすいからです。

心理学は人間の心を説明する学問です。

ですが、人間の心をキレイに簡潔に説明するなんて、簡単なことではありません。

ただ私がいろいろ学んできたなかでは、この「5つの基本的欲求説」が最も使いやすいので、これを採用することとしました。

次に近年とくに必要とされる能力を細分化します。

ここでは「インダストリー4.0や政府のSociety 5.0で提唱されるAI社会」と、「ライフシフトで語られるような超長寿化社会」で必要な能力を採用します。

以上の7軸でさらに区切ると、以下のようになります。

「7つの能力」×「3カテゴリー」の、21個の能力に分けることができました。

次にそれぞれのマスに名前を定義していきます。

この先必要な能力をMECEで考える③

最後に21個のマスを定義していきます。

まずマインド(精神面)から名づけていきます。

マインド

マインドの7つに対して、以下の図に示すように7つの名称を定義しました。

①「自己肯定感」とは「自分には生きている価値があると認め、自分に自信を持つ」考え方です。

②「奉仕の心」とは「自分のためだけに生きるのではなく、他人を助けたい」という愛ある考え方です。

③「向上心」とは「より良い成果を上げたり、貢献したりするために、自分を成長させたい」という考え方です。

④「主体性」とは「自分で自分の考えや行動に制限・ブレーキをかけず、自由に自分を表現していく」という考え方です。

⑤「好奇心」とは「自分の知らないことを学ぶことに楽しみを見出す」という考え方です。

以上の5つは基本的欲求に沿ったマインド(精神・考え方)になります。

そしてAI社会に必要なマインドが「国際適応性」です。

グローバル化したAI社会では、自国のアイデンティティを持ちつつも、他国の文化を認め、自分の考え方に固辞せず、柔軟に相手に適応できる考え方が必要です。

超長寿化社会に必要なマインドが「人生哲学」です。

自分が何のために生きているのか(ミッション)、どんな考え方を大切にして生きていきたいのか(信条)、そしてこの長い人生で何を成し遂げたいのか(夢・ビジョン)を、絶えず自分に問いかける精神です。

以上の7つをマインドとして定義しました。

まとめますと、これからの世界で活躍できる人の考え方・精神は、

「自分に自信を持ち、他人に役立ちたいと思い、絶えず自分を成長させようとして、主体的に何事にも取り組み、様々な興味を持って、自国のみならず世界中の人々と交流し、意味ある人生を生きようとする考え方」

となります。

さすがに、これだけできれば十分な気がします。

知識(ナレッジ)

つぎに知識(ナレッジ)の7マスに名称を定義していきます。

結果は次の絵の通りです。

①「心理学」とは「人がどのように考えて行動し、欲求を持って生きているのか、を説明する」学問です。

②「政治・社会」とは「人が集団でより良く生きるために構築してきた、民主主義や憲法、社会システム」を学ぶ学問です。

③「プロジェクトマネジメント(PM)」とは「成果を出すために、人・資源・金をどう有効活用し、どのように、ミッション・ビジョン・目標を設定し、タスクに落とし込み、計画にして、進捗管理するのか」を体系化した知識です。

PMの対象としては一般に大規模なITプログラムを指しますが、私はこのPM能力を「個人が自分の夢を適えるプロジェクト」やその他の仕事にも適応できると考えています。

④「経済」は「人が自由に好きなことをして生きるために、金銭面で制限されない」ための知識です。ミクロ・マクロな経済学から、パーソナルファイナンス、会計知識までを含みます。

⑤「歴史」は「人類が積み重ねてきた社会の成功・失敗例、生き方の成功・失敗例の実例集」です。

楽しさの欲求なのか?と言われると、微妙なのは承知ですが、「歴史」は大切なのでここにいたしかたなく、強引に置くことにしました。

以上の5つは基本的欲求に沿った知識(ナレッジ)になります。

そしてAI社会に必要な知識が「科学」です。

特に、脳科学や生理学といった生命科学と、プログラミングやIoTといたIT知識が重要となります。

超長寿化社会に必要な知識が「健康」です。

現在30歳以下の人は、100歳まで生きる人生となります。

そのために少なくとも80歳まで働ける「身体」と「脳」を維持する必要があります。

そのために必要な健康の知識です。

以上の7つを知識(ナレッジ)として定義しました。

まとめますと、これからの世界で活躍できる人の知識は、

「人がどうふるまうのかを知り、現在の社会と政治の成り立ちを理解し、成果を上げるためのプロジェクト管理ができて、金銭的に不自由せず、歴史的な知見から最善の手を考え、最先端の生命科学、IT知識を持ち、健康を維持するための知識」となります。

ややこしいですが、こんな感じでしょうか。

最後にスキルに移ります。

スキル

つぎにスキル(技術)の7マスに名称を定義していきます。

結果は次の絵の通りです。

①「意思決定能力」とは「どのように人生を生きるのか、判断が難しい案件を選択する」技術です。

そしてそれをやりぬくGRIT(継続的実行力)を指します。

②「リーダーシップ」とは「集団のビジョンを示し、仲間のやる気を引き出し、仲間を愛し成長させる」技術です。

③「問題解決能力」とは「正解のない困難な問題に対して、妥当な解を求める」技術です。

ベースには推論力(思考力)、論理的思考力、確率統計思考、経営学、ロジカルライティングが必要となります。

④「イノベーション力」とは「これまでにないものを創造する」技術です。

クリエイティビティとも呼びます。

⑤「自己学習力」は「他人に教わるのではなく、自ら成長するために学習する」ための技術です。

主に英語力と読書習慣が必要とされます。

以上の5つは基本的欲求に沿ったスキル(技術)になります。

そしてAI社会に必要な技術が「プレゼンテーション力」です。

これは、自分の考えを相手に伝え、相手にこちらが望むアクションをとってもらう技術です。

超長寿化社会に必要な技術が「タイムマネジメント能力」です。

タイムマネジメントと言い換えるとライフマネジメントです。

自分の人生という限られた時間をどう活用するかを最適化する能力です。

以上の7つをスキル(技術)として定義しました。

まとめますと、これからの世界で活躍できる人のスキルは、

「難しい案件を意思決定して実行でき、チームのリーダーとして活躍し、困難な問題の解を求め、今までにない世界観を作り出し、絶えず学び続け、自分の夢を実現するために他人を説得することができ、人生を考え時間を有効活用できるスキル」となります。

これまた、ややこしいですが、こんな感じでしょうか。

まとめ

以上、「超長寿化しAIが発達したこれからの社会で生きていくのに必要とされる能力」として、私が考える「7種類の能力」×「3カテゴリー」の合計21個の能力を紹介しました。

考え方として、

①「マインド」、「知識(ナレッジ)」、「スキル」で3つに区切る

②「時代に普遍なもの」と、「この先の社会で重要なもの」という時間軸で2つに区切る

③「時代に普遍なもの」を「5つの基本的欲求」で区切る

④「この先の社会で重要なもの」を「AI社会」と「超長寿社会」で区切る

という区切り方をして、「7種類の能力」×「3カテゴリー」の合計21個に分け、それぞれ定義しました。

最終的な絵がこちらです。

左上の「自己肯定感」から右下の「ネットワーキング能力」までの21個が、この先必要とされる能力です。

正直強引な部分や、粒度がそろっていない部分があるのは承知ですが、現状私のできる最善のな組み立てだと考えています。

本サイトではこれら能力について、ひとつずつ、どう身につけていけば良いのかを解説してきます。

以上、私”Neuro-educator”が考える、これからの時代に必要となる能力一覧を紹介しました。

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