AI時代の論語の読み方|学而篇 8章「学則不固」

「論語」の各章の意味を、AI時代の文脈で読むとどう意味しているのか、子供にも分かるように紹介します。

本日は、学而篇の第8章「学則不固」です。

学而篇 第8章

学べばすなわち固ならず。

(意味)

学べば、自分よがりにはならない。

(説明)

とは、頑な(かたくな)という意味で、自分の意見を曲げない、自分よがりという意味です。

本当はこの章はもっと長いのですが、この言葉をピックアップしました。

これだけでは何の味気もないですが、きちんと意味を考えていくと非常に深い言葉となっています。

この「学ぶ」とは、いったい何を学ぶことを指しているのでしょうか?

孔子の時代では、「学ぶ」とは主に「過去の偉人の生き方・考え方を詩から学ぶ」ということを意味します。

過去の自分の手本となる人、目標となる人を探し、その人が様々な場面でどのように考え、どう行動したのか。

これを学ぶことが大切です。

そうすれば自分が困難に直面しても、決して自分よがりにならず、自分と、自分のお手本となる人のふたり以上の考え方を取り入れ、頑なにならず柔軟に対応できます。

論語の学而篇第8章は

◎過去の偉人から学ぶことの大切さ

を伝えている章になります。

AI時代の読み方

この章をAI時代の現代の文脈で考察します。

この章は、過去の偉人の歴史から学ぶことの重要さを述べています。

この先にAI技術がいくら加速しても、人間というものの本質は変わりません。

江戸時代末期、ドイツの原型(プロイセン王国)を作り上げたビスマルク宰相は、

「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」

という有名な言葉を残しています。

孔子が伝えていることと同じです。

学ばない人は自分の経験だけで物事を判断します。

一方で、君子・賢者にふさわしい立派な人物は、過去の偉人・歴史から学びます。

私が学生によく伝えていたことが2つあります。

1つ目は

「5歳年上と10歳年上に、それぞれ自分の理想・お手本となる人を見つけると良いよ」

です。

これは一人の人とは限らず、「AさんのこことBさんのここを混ぜたような人間になりたい」でも良いです。

なんとなくでもよいので、自分の5年後と10年後の理想像を描き、その先輩からできるだけ多くを吸収しようとすることが大切です。

2つ目は、「自分の70年前、140年前くらいの人物で理想となる人物を見つけると良いよ」です。

歴史はリズムをもって繰り返します。

この歴史のリズム(波、循環)は、資本主義の銀行システムによる「貨幣の信用創造とバブル崩壊」、そしてテクノロジーの「プロダクト・ライフサイクル」などによってもたらされます。

このような波のことを一般に「コンドラチェフの波」と呼びます。

約40年~70年の景気サイクルのことを指し、ロシアの経済学者コンドラチェフによって提唱されました。

確かに日本は1867年に明治維新を迎え、78年後、1945年に終戦します。

そしてそこから復興しバブル時代の絶頂ののち、どんどん下がっています。

ちなみに終戦から78年後は2023年です。

このあたりでまた、江戸幕府崩壊や、終戦に匹敵する大きな出来事が起こるでしょう。

例えば2023年頃から、日本の超円安とハイパーインフレが起こるかもしれません。

よく「日本の国債は日本国内で保有されているから大丈夫」と聞きますが本当でしょうか。確かに他国からの借金ではないので、返却できずデフォルトすることはないです。ですが、「それなら無限に国内で借金できるのか?」というとそんなわけありません。その借金を結局日銀が引き受けて、政府はただ札束を刷っているだけと同じになり、インフレになります。その結果、ハイパーインフレを起こし、政府の借金が帳消しになるかわりに、国民が大きなダメージを受けます。
例えば以下のようなシナリオです。①アメリカ共和党政権による無駄な東アジアでの軍事介入+中国経済のソフトランディングで、世界的大不況が発生
②増税と2020年東京オリンピック終了で国内消費低迷
③日本の税収低下と、国債の日銀引き受け量の大幅増加を危険視し、日本国債の格付けが低下、それに伴い国債の利率や、様々なローン利率が上昇
④国債の格付け低下にともない銀行が国債を売却
⑤銀行の国債売却分を日銀が引き受けて、ヘリコプターマネーと変わらないとアメリカと中国から非難される
⑥その結果、札束刷っているだけなのでインフレ率が上がりはじめる。さらに国債の利率や、様々なローンの利率が上昇
⑦インフレ進行に伴い円安が進行、1ドル130円を越える
⑧円安によりガソリン価格や輸入品目の価格が高騰し、地方企業が倒産しはじめる
⑨円安が円安を呼び、地すべり的に1ドル150円に到達
⑩地方企業が相次ぎ倒産し、住宅ローンの不履行も加わって地方銀行も倒産
⑪失業率が大幅に上昇し、日本の財政が極度に悪化
⑫さらに円安に突入し、1ドル180円に到達。インフレ率も極度に加速
⑬最終的に100円を新1円とすることで、政府の借金を帳消しにし、インフレ終了

上記の話が実際どうなるかは分かりません。

ですが、波のはじまりと終わりのきっかけがなんであれ、資本主義というのは原理上、リズム・波を生み出す仕組みになっています。

大切なのは、自分がいま歴史の約70年周期の大きな波のどの地点にいて、これからどうなるのかを考えることです。

そして、ひとつ前の波(約70年前)、ふたつ前の波(約140年前)の人はどう考えて、どう行動して、困難を乗り越えたのかを学ぶことが重要です。

ちなみに私は約70年前の人物として白洲次郎、約140年前の人物として渋沢栄一が好きです。

彼らの生き方から少しでも学ぼうとしています。

学べはすなわち、固ならず。

です。

社会人になれば、なかなか書物から生き方を学ぶ機会も少なくなります。

もちろん仕事の中で、尊敬できる先輩や友人から学ぶことも大切です。

ですがそれに加えて、本を読んで、過去の偉人の生き方を学ぶこともお勧めします。

まとめ

学べばすなわち固ならず。

(意味)

学べば、自分よがりにはならない。

論語の学而篇第8章は

◎過去の偉人から学ぶことの大切さ

を伝えている章になります。

AI時代になっても人間の本質は変わりません。過去の偉人の生き方・考え方から学ぶことが大切です。

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