RPAとbotについて、それぞれの内容と両者の違いを、図解を用いて説明します。
RPAとは「ロボティック・プロセス・オートメーション」の略称です。
botとは「ロボット」のボットを取った言葉です。
両者は似ている概念ですが、少し異なります。
その違いについて図解で紹介します。
RPAとbot(ボット)とは
RPAとは
RPAとは「ロボティック・プロセス・オートメーション」の略称です。
ロボットとつくので、人の代わりに車工場でロボットが作業しているイメージ(FA:ファクトリーオートメーション)がわきますが、RPAはそれとは異なります。
RPAのロボットは「仮想ロボット」を意味しており、PC上で人が操作する代わりに動く、「自動プログラム」のことです。
例えば、「名刺をスキャンして、メールソフトでお礼のメールを送る」という作業を考えます。
この場合、ソフトAを使用して名刺を自動でデジタルデータに変換します。
そしてソフトB(outlookなど)を使用して、メールを送るという作業をしていました。
RPAは、このような一連の業務のなかで、人の作業が入っていた部分を自動化(Automation)する仮想ロボットです。
RPAであるソフトCを使用すれば、名刺をスキャンした瞬間に、自動でメールが送られます。
つまり、ホワイトカラーの方がやっていた手作業の部分をさらに自動化するシステムがRPAです。
とくに、異なるソフトウェア間の操作をまとめる作業などが現在は一般的です。
ですが、最近のAIの進歩は目覚しく、ディープラーニングをはじめ知能化が進んでいます。
今後、単純な作業だけでなく少し知的な作業についてもRPAが担うことが予想されます。
bot(ボット)とは
bot(ボット)とは、twitterやfacebookなど使われ始めたアプリケーションの補助プログラムのことです。
例えば、iphoneに入っている「Siri」もボットの一種です。
Siriの場合、Siriというプログラムを立ち上げて、「明日の天気は?」と聞くと、Siriが自動でお天気サイトで天気を調べて、明日の天気を回答してくれます。
またtwitterのbotでは、以前のツイートを自動で再ツイートしたり、bot宛の発言に対して自動で返答を作成して、自動ツイートしたりします。
このようにbotは基本的にはひとつのプログラムのユーザーインターフェース代わりになって自動化したり(Siriなど)、プログラム内で自動作業(twitterの自動ツイートなど)をしてくれるプログラムです。
前者のSiriなどは、ある意味RPAとも考えられます。
RPAとbot(ボット)の違いと、まとめ
botはある意味RPAを一部含む機能と言えます。
一方でRPAでないbotもあります。
重要なことは、こうしたRPAやbotの出現により、ホワイトカラーの仕事がどんどん自動プログラムに置き換わっていくということです。
例えば、修理を受け付けるコールセンターや、営業の電話などをボットが行なうようになるかもしれません。
自分は人と話しているつもりだったのに、相手はボットだったなんて、時代が来ると思います。
とくに人工知能を搭載したRPAは、今後どんどん出現し、ホワイトカラーの仕事を奪うでしょう。
それは、ある意味では良いことかもしれません。
ブラック企業であったり、長時間労働が問題となる昨今、労働時間がRPAやbotで短縮されるかもしれません。
そんな楽観論もあります。
ですが、私はそのようには考えていません。
そうであれば産業革命の機械の出現や、IT革命でのPC、インターネットの出現で生産性が向上し、労働時間は短縮されているはずです。
でも生産効率が上がっても労働時間は改善されるどころか悪化しています。
このような背景には、資本主義社会に課せられた「成長し続けなければ維持できない」という、根本的仕組みがあります。
またRPAを全ての企業が導入したら、他の企業と差別化を図るために、RPAで対応できない部分で長時間労働することになるでしょう。
ですが、確実に言えるのは
「今後企業が必要とする人材は、RPAやbotでは自動化できない仕事ができる人間である」
ということです。
[参考記事]
RPAやbotでは自動化できない付加価値の高い仕事ができ、自分と自分の家族、友人、会社、社会を幸せにできる、そんな学生や社会人が日本から生まれるためにも、本サイトで何か有益なことが書ければ良いな~と思い、サイトを作成しております。
以上、ご一読いただきありがとうございます。
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