【図解:3分で解説】STEM教育とは:意味と重要性、プログラミングとの関係

「STEM教育」の各文字の意味と重要性、今後必修化されるプログラミングとの関係について紹介します。

STEM教育は「ステム教育」と読みます。

「Science(科学)」、「Technology(技術)」、「Engineering(工学)」、「Mathematics(数学)」の頭文字をとったものです。

これからの社会で重要なものだという意味で「stem(幹)」という意味合いも込められています。

STEM教育は、これからの社会で重要な「学問」であり「能力」を表します。

しかし、「科学(S)と技術(T)と工学(E)ってどう違うの?」

という点は、あまりきちんと説明されていません。

そして、「なぜ最近になってこれらが重要となっているの?」

これもきちんと説明されることは少ないです。

本記事では

①各イニシャルの意味と重要性、実例

②なぜ最近になってSTEM教育が重要だと言われているのか

③今後必修科目となるプログラミングとの関係

について、分かりやすく説明していきます。

先に絵だけ表すとこんな感じです。

それでは各説明に入ります。

STEM教育、各イニシャルの意味と重要性、実例

Mの「Mathematics(数学)」は分かりやすいですが、その他3つ「Science(科学)」、「Technology(技術)」、「Engineering(工学)」の意味の違いって分かりにくいですよね。

ですが、例を挙げて考えればすっきりします。

まずは近代科学の礎となった、ニュートンの話です。

ニュートンといえばリンゴが落ちるのを見て、万有引力を見つけたという話が有名です。

そして、ニュートンはこの万有引力をきちんと体系化するために、「微分方程式」という数学(M)を作りました。

(※ライプニッツさんはとりあえず置いておきます)

そして、リンゴや月がどのような微分方程式に従うのか、つまりルールとして「物理法則 F = ma」を打ち立てました。

この物理法則が科学(S)です。

そして、この科学を用いて、「大砲」を作るとします。

そのとき、どれくらいの重さの玉を使い、どれくらいの速度で、どの角度で打てば目的の場所に当たるのかを求めるのが工学(E)です。

そしてそんな玉と砲台を、どのような材質、どのような製造方法で作れば、効率よく安上がりで安全に作れるのかを実現するのが技術(T)です。

これが実例を通した、STEMの各意味になります。

つまり、

科学(S):自然を説明するルール

技術(T):実際に形にする力

工学(E):科学から役立つものを設計

数学(M):ルールを説明する道具

です。

さらに他の例で説明します。

PCやスマホの部品である半導体であれば、

偏微分方程式が数学(M)

量子力学が科学(S)

ホール効果やトランジスタの仕組みが工学(E)

半導体製造のステッパー(縮小投影型露光装置)などが技術(T)

です。

また最近のアプリやプログラム開発などであれば、

論理的思考力が数学(M)

アルゴリズム理論などが科学(S)

Javaなどのプログラミング言語が工学(E)

アプリを搭載するスマートフォンが技術(T)

となります。

まとめると次のような絵になります。

なぜ最近になってSTEM教育が重要だと言われているのか

どうして最近になって「STEM教育が重要だ」と言われているのか、説明します。

なぜなら、近年社会に占める、ITや人工知能・AIの領域が増えてきたからです。

従来の重工業(車など)の時代では、「産業」と「簡単に手出しできるものづくり」のレベルが、かなり離れていました。

しかし、現在のスマホ社会では、誰でも簡単にアプリを作成して、販売することができます。

その他に、ルンバのような掃除ロボットっぽいものも簡単に作ることができます。

これは、3Dプリンターやスマホというプラットフォームの普及、さらにレゴのマインドストームやラズベリーパイといった簡易プログラミングロボットなどが実現し、技術(T)の部分が容易になったためです。

そのため、ITやAIの「産業」と「簡単に手出しできるものづくりのレベル」が近くなり、STEM教育が流行る土台が生まれました。

そこに加えて、「ディープラーニング」を中心としたAIブームが来たため、どこの国でもIT・AI人材を育成することを重視し、STEM教育が重要だといわれるようになりました。

STEM教育と今後必修科目となるプログラミングの関係

STEM教育と、今後必修科目となるプログラミングとの関係を説明します。

例でも説明したように、プログラミングやアプリ開発をSTEM教育に当てはめると

論理的思考力が数学(M)

アルゴリズム理論などが科学(S)

Javaなどのプログラミング言語が工学(E)

アプリを搭載するスマートフォンが技術(T)

です。

もちろん小・中学生が学ぶレベルのプログラミングでは、仕事はできません。

ですが、プログラミングを学び、親しむ過程で「論理的思考力」が養われるため、プログラミングを必修にしようとなりました。

またプログラムを作る場合には最初は「こんなプログラムを作りなさい」という課題が与えられますが、そのうちに「自分の好きなプログラムを作りなさい」という授業にすることができます。

そして子供たちが、自分の作りたいものを作る過程で、試行錯誤を繰り返すことで、自然と「論理的思考力」や「問題解決能力」が、楽しみながら身につくことを期待しているのです。

まとめ

STEM教育について紹介しました。

これからの社会は画一的に教育された人間は必要とされません。

画一的な人間にできることは、人工知能・AIでできるからです。

これからの社会で活躍できる人は、他人にできないことができる人間です。

(参考:これからの「超長寿化・AI社会」で必要とされる能力一覧

他人にできないことができる人間になるには、「他人と異なる経験や学び」をすることが大切です。

STEM教育は、子供たちが自分の好奇心に従い自由なものを作り、自分だけの体験ができる貴重な機会です。

そのため、このSTEM教育という波に乗れるかどうかで、子供の将来は大きく変化すると私は考えています。

なお、より深くSTEMについて知りたい方は、以下の本もおすすめです。

そのほかに、本サイトの人気記事なども参考にしてください。

以上ご一読いただき、ありがとうございます。

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